【書評・要約】20代で人生の年収は9割決まる

年齢ごとの「やるべき事」をクリアすれば、将来の不安は消えていく!

「20代で人生の年収は9割決まる」

この本の様なタイトルにめっぽう弱いです。「年齢」「お金」「数字」がうまく絡み合ったこのタイトルに思わず手を伸ばしていましました。

内容

この本の大きな主張は『20代のうちに「仕込み」を終わらす事が出来れば、35歳までに「手がかり」を得る事ができる』という事です。

「仕込み」の期間は所属する会社を使って自分のやりたいこと自分に合ったワークスタイルを見極める。それができれば35歳までに「会社で偉くなる」「独立起業する」「フリーになる」どんな選択肢でも自分の意思で選ぶ事ができるとしています。

それぞれ年齢別に章が構成されており、年齢別に何をやるべきかが書かれています。

著者

土井英司 エリエス・ブック・コンサルティング代表取締役

「アマゾンのカリスマバイヤー」と呼ばれた、キャリア構築のスペシャリスト

6つの要点

第1章 「仕込み」は30歳までに終わらせる

この本では30歳について『自分づくりの最後の年』としています。その為20代のうちにやるべき事を精一杯やり、自分づくりを進める事の重要さを説いています。

私自身、入社して30歳までの8年間は「長すぎる、耐えられない」と感じます。著者はこの期間について、成果よりも努力の割合が圧倒的に多い期間になりますが、この8年間耐えれれば、30歳より先は満たされるとしています。

もし、耐えられなくなった時や、働き方を見つめ直す時は「わらしべ長者」の話を例に語られています。この話は長いので本の30ページを確認してください。簡単にまとめると『観音様のお告げを守り、最初に掴んだわらを離さなかった』ということから全ては始まっています。

また、「仕込み」の期間に意識する事として「意外・多数・複雑」な組み合わせの人材になる事があげられています。1つの道を極めると、自分よりもできる人が現れた時に取って替えられる可能性があります。強みを組み合わせる事で「ITも英語も数字もできる人」のように他に代わりのいない人材になることができます。

第2章 23歳までに高い評価で入社する

この章では、志望者の適性別に入社すべき会社の考え方や、面接でアピールするポイントについて書かれています。

入社する会社の選び方について、絶対やってはいけない事として『急成長しつつある最先端の業界で、自分の能力以上に高収入が見込める業界を選ぶ事』をあげています。20代の時の収入は仲間の中で誰よりも高くなるが30代になったら自分の能力はスカスカという状況に陥るからです。さらには生活水準を下げられないという悲劇が起きてしまいます。

また、高い評価で入社する為のノウハウがたくさん書かれているのですが、その中でも重要だと感じたのが『金になりそうな「色のある夢」を語れ』という部分です。確かに就活の面接で夢について聞かれる事はよくあります。その質問の本質は『会社の発展につながる要素を含んでいる』かどうかというところにあります。

ただの消費者としてではなく、提供者としての夢を語る事が重要になると感じました。

第3章 入社〜25歳 体を使って会社に尽くす

この章では、入社から25歳までの新人と呼ばれる期間について、自我を忘れて働くという事が書かれています。

みなさん若いうちはいろんな可能性があります。いちいち目移りしていたら何一つ成就しないまま年だけ取ってしまうのです。という主張の元、新人の期間は奴隷状態になると決める事と書かれています。新人が唯一持っている「時間と体力」を使い、パシリになって顔を覚えてもらうという行動は30代から高い年収になる為の投資と書かれています。

また、自主性や自分の意思で判断する事について、新人の期間は忘れましょう。自分の判断はたかがしれており、むしろ間違ったほうが多いと疑ったほうがいいとしています。

では、この期間に意識するべき事は何か。重要な事は4つあげられています。

①上司が決めた事を確実にやり遂げる

②相手が何を求めているのか、確実に理解するための『洞察力』を磨く

③ヒマがあれば賢くなるチャンス、雑用などを進んで買って出る

④人の仕事をじっくり観察し、真似するなど勉強する

第4章 26歳〜28歳 自分のナンバーワンをつくる

自分のナンバーワンをつくるためには、自分の強みを理解する事が必要です。自分の強みを確認するポイントは3つです。

①何に時間とお金を使ってきたか。

これまでの人生で1000万円費やしたものは何かを考えてみましょう。

②納得できないことは何か。

納得できないころが何かしらあるでしょう。気になってたまらないこと。許せないこと。拘ってしまうこと。それはあなたの才能です。

③プライベートでどんなことをしているか。

25歳で見つけるべき得意分野はプライベートからしか生まれません。人と差がつくのは、できることではなく、プラスαの部分です。プラスαは「人」についても言えます。普段仲良くしている人はあなたの得意なお客様になります。

「自分の手柄」とはっきりわかるものを、一つは手に入れましょう。本腰を入れてホームランを狙う時期です。成功体験がある人はそれをタネ銭にもっと大きな成功を手にする倍々ゲーム。

第5章 29歳〜30歳 会社の外に出てみる

28歳までに成果が出せるようになったら、この時期は会社の外に出て「次のステージ」について考えるとしています。「次のステージ」に進む方法として転職をあげています。この章では転職についての考え方が書かれています。

まず会社の外に出る準備として、社内交渉力を持つことが必要とされています。社外で人脈を作る目的は①会社が持っていないリソースを探す②新たなビジネスチャンスを得ることです。社内交渉力がない場合は社外と交流するメリットがないとしています。

転職する目的は「評判と信頼」を確立することです。自分の強みや適性、やりたい仕事を明確にし、自分の成果が1発でわかるキャッチフレーズを考えましょう。その上で自分のキャラクターや能力と社風の相性を見極めることとしています。

ここで重要だと感じたのは「会社の評価」と「市場価値」は同じではないということです。主に会社の評価は年収で表せられますが、それは市場の評価とは異なります。市場の評価は自分の価値になります。自分の本当の価値を知るためにも転職はいい勉強になるのです。

組織人でもフリーでも経営者でも、会社だけを見ていたら成果は出ません。この年齢では今後つながるネットワークを作っておきましょう。方法は人脈つくりのパーティーや転職などありますが、業界ホームランを打っておく事で自然に人脈をつくることができます。

第6章 31歳〜35歳 組織を切り盛りする

この章では30歳から必要とされる、組織で成果を出すことについて書かれています。

まずは「10年後に人の上に立ちたいか、立ちたくないか」によって「職人」か「マネジャー」か決まります。また、どのくらいの規模の組織を率いていけるかによって「経営者」か「フリー」の選択も決まります。

多くの成功者は40代から「①30代までのインプットの組み合わせ ②成功パターンの応用 ③人を使うこと」のどれかで成果を出します。

そこで31歳の必須科目はマネジメント力・表現力・人脈力としています。

管理職の仕事について4つのポイントが挙げられています。

①自分の秘策を「誰でもできるもの」に仕組み化しておくこと

②再現性あるノウハウを、たくさんの部下に再現させること

③行く先よりもビジョンを指し示すこと

④部下の活かし方を考え、教育すること

まとめ

この本の内容については著者自身の経験を元に執筆されています。

ビジネスの考え方とセンスを身につける目的で書かれおり、若いうちから名をあげようとするのではなく、20代は自分が尊敬する人の為に城をつくり、同時に自分の石垣を築き上げていく為の貴重な時期としています。なので、決して焦らずに「仕込み」をして欲しいという著者の思いが込められていると感じました。

この本の1番のターゲットは大学生だと感じました。20代にやるべき事が年齢別にルートマップで書かれており、第2章では就職する会社の選び方や、就職活動の面接についてアドバイスも執筆されているからです。

しかし、自分は25歳なのですがこの本を読んでみて、自身のキャリアを振り返ったり、今後のキャリアの考え方についてとても参考になりました。

なかなかこのルートマップのようにうまくいかない事もあるとは思います。その時は自分の成長が遅れていると反省すると同時に、今後何をして行くべきなのかを参考にしていきたいと感じました。