『働く君に贈る25の言葉』要約・感想・ネタバレありの書評

幸せに働き、幸せに生きる人生のヒントが詰まった一冊です。まるで父親が優しく語ってくれるように書かれており、これから社会に出ようとしている人や、仕事に悩んでいる事がある人が読むと、視界が開けるのではないかと思います。

目次

「それでもなお」人を愛しなさい。それが自分を大切にすることです。

人間とは人に愛されて、はじめて自分を愛することができる存在だからです。しかし、人を愛することはとても難しいです。なぜなら人間には「嫌い」という生まれ持った自然な感情があるからです。

人の良いところに着目する習慣を身につける事で、「嫌い」を克服する事ができます。

人の良いところに着目すると、好きな人が増えていきます。誰かを好きになると、その人も自分の事を好きになってくれます。誰かに好意を持たれると、もっと自分の事が好きになります。その時はじめて、幸せを感じれるようになります。

働くことについても書かれており、「人のために動く」と書いて「働く」です。「人のために動くと、愛される人間になる。だから一生懸命働きなさい。」と言うように、幸せを感じる不第一歩は「働く」という事に気付かされました。

少し難しくこのようにも書かれています。

「自己中心主義」を突き詰めていくと「利他主義」にたどり着く。

以前、SHOWROOMの前田裕二さんの講演を聞いたときは、これとは反対のことを言っていたように感じました。

利他的な行動をするには、まず自分を満たすこと。自分のコップが満たされていないのに、人のコップを満たすことはできない。マザーテレサやガンジーのような聖人君主は自分が満たされていなくても、利他的な行動をできます。しかし、自分はできないのでこの話には納得しました。

なのでここの「人を愛することが、自分を大切にすること」については、自分を大切にできてないのに、人を愛することができるのかについて疑問点もあります。

人を満たすのが先か、自分を満たすのが先か。と言う話なのですが、これについては人の良いところに注目する習慣を実践して疑問を晴らしていきたいと思います。

運命を引き受けなさい。それが生きるということです。

様々な試練を経験した著者を支えたのは、母親のこんな言葉でした。

「運命を引き受けて、その中で頑張ろうね。頑張っても結果が出ないかもしれない。だけど頑張らなければ何も生まれないじゃないの。」

人生を生き抜いていく上で、必ずこうと不幸が訪れますが、「これが、自分の運命なのだ。」と踏ん張って引き受ける覚悟は捨ててはいけません。その運命から逃げれても、また新しい運命が待ち受けています。運命から逃げることはできないから、運命を引き受けることが生きることなのです。

この本で1番感動した言葉

ここの章では、感動する言葉が書かれています。著者の奥様からのこんな言葉です。

「この人からは、親よりも深い愛情をいただきました。」

私はこの言葉に一番感動しました。どんな試練が訪れようとも、その運命から逃げずに引き受けた著者は、人に愛されパートナーからこんな感動的な言葉をいただき、本物の幸せを感じたのではないかと感じました。

逆風の場こそ、君を鍛えてくれる。

誰が伸びるか。誰が伸び悩むか。「伸びるのは、日陰の部署で、気持ちを腐らせずに頑張ってきた人に多い」というのが、会社に長く勤め、多くの人を見てきた著者が感じたことです。

面白くないことも、とにかく目の前にある仕事を運命だと引き受けて、力を尽くせば、必ずそれなりに道が開かれます。それを経験した人が伸びる人です。

1番危険なのは、順風満帆の時

自分を過大評価して、尊大になってしまう恐れがあるからです。

日陰の部署を経験するのは、他人の苦労も理解できるようになります。そういう意味ではチャンスなのです。自分を鍛えるチャンスだと思って、逆風に立ち向かおう。すると道は開かれます。

自分を偽らず、素のままに生きなさい。

若い時は背伸びをしたいと思います。本当の自分を隠そうとしても、それは無駄です。

会社の人生は長いので10年もすれば周りの人に本当の自分がどんな人か知れ渡ってしますから。自分の欠点は隠すのではなく、直しましょう。何か問題が起きた時も、できるだけオープンにした方が良いでしょう。

自分を偽らず、信頼関係を築いていれば、周りの人は受け入れ、手を差し伸べてくれるはずです。さらに周りの人と絆を深めることができます。

君の幸せのために、弱い人を助けなさい。

職場には、何かに困っている人や立場の弱い人が必ずいます。時には自分の心に余裕がないこともあるかもしれません。それでもなお、弱い人に手を差しのべるように努めてほしい。それが自分の幸せに繋がるからです。

「2−6−2の法則」

職場で優秀な人が2割。普通な人6割。残りの2割は落ちこぼれと言われています。落ちこぼれの2割を切っても、また新たな落ちこぼれが出来上がるだけです。そうではなく、落ちこぼれを含めた全員で底上げすることが必要です。

誰かを助けることは、その人のためではありません。自分自身の幸せのためなのです。だから、手を差し伸べましょう。

信頼こそ最大の援軍

苦手な人や好きになれない人とも、語り人間的な関心を抱き、じっくり耳を傾ける姿勢を示せば、きっと何か共感できるものを見いだすことができます。信頼関係は自分を幸せにしてくれるでしょう。

「正しいコミュニケーション」「良質なコミュニケーション」が真摯な行動を可能にしてくれます。真摯な行動が周囲の人たちと信頼関係を築く最短の近道です。

「正しいコミュニケーション」

情報を正しく伝えること。不明確な点や疑問点は質問し、相手の真意を聞くことが重要です。

「良質なコミュニケーション」

プライベートな素の人間として信頼関係を築くと、職場で対立しても元に戻ろうとする力が働きます。互いに支え合うことで、多少の困難は乗り越えることができます。

リーダーとは、周りの人を元気にする人

地位や役職とリーダーシップは本質的には関係はありません。周りの人を元気にし、周りの人が自然とやる気が湧いてくる。またこの人と一緒に仕事がしたいと思える人が「真のリーダー」です。

自分はリーダーにたりえているか

「職場でリーダーシップを発揮できているか」「いい仕事がしたい、いい職場にしたいと本気で考えているか」「諦めずに努力しているか」「周りの人たちのやる気を掻き立てる存在になれているか」

上司の悪口を言いたくなったら自問しましょう。自分はリーダーにたりえているか、と。

上司の強みを知って、それを生かしなさい。

仏教においてもっとも克服するべき根本的な煩悩は「妬む」「怒る」「愚痴る」です。これらは「3毒」と呼ばれています。これが克服できれば、幸せになれると言われています。

しかし、若いうちからこの3毒を抑え込むのは考えものです。これらは「負」の感情ですが、自分を1歩も2歩も前進させるパワーになります。「理不尽だと思ったら怒るがいい。悲しみは人を立ち止まらせるが、怒りは前進を促す。」という言葉もあります。

上司に対する反発心から前進するには「部下力」が必要です。「部下力」が身につけばあらゆる上司と上手い付き合い方ができるようになります。

①上司の注文を聞く

上司はどう考えるかを意識しましょう。俯瞰的に自分の立場を見ることができるようになれば、自分が何をするべきかが見えてくる。

②上司の強みを知って、それを生かす

上司は何かしらで実績を上げている。実績を上げた上司の強みは何かを知り、学び、力を利用しましょう。

③上司とのコミュニケーションはその人にもっともふさわしい方法を選択する

自分のやり方でコミュニケーションを取るのではなく、上司の特性に合わせた対応を取るようにしましょう。

④上司を驚かせてはならない

悪い情報ほど上司に事前に伝えておく。突発的なトラブルで上司の仕事を中断して、解決に時間と労力を割かないといけなくなる。それでは信用されない。

自立した人間になりなさい。

自立した人間とは、自分の力で環境を変えていこうとする人間です。

問題のない会社など、この世に存在しないことを認識しましょう。仕事とは不慣れな環境で、不慣れな仕事をすることです。もちろん、相当なストレスがあります。転職して会社を変えることは、不満を増やすタネになることが多いのです。

自分が会社を変えることを意識

上司とぶつかった時には「課長になったら絶対にしないこと」「必ず実行すること」をノートに書き出し、仕事術を磨きましょう。課長になった時に仕事術を課員に徹底させることで、会社を変えることができます。

せっかく失敗したんだ、生かさなきゃ損だよ。

失敗とは決して「悪」ではありません。あらゆる失敗には成長のタネが隠されています。失敗を恐れずに挑戦する。失敗したら、その原因やその回避方法を必死なって考える。何度も挑戦することが成長につながるのです。

怒られることには感謝したほうがいいのです。ほとんどの人は怒ってくれないから。言わないけど相手は冷静にそのミスを見ていて、自分に対する評価を下げていることがほとんどです。

ミスを指摘されなければ、人は自分のミスに気づくことができません。あるいは、この程度のミスは許されるんだと感じます。2度と同じミスをしないことが、最大の感謝の示し方なのです。

本物の質量を知りなさい。

生涯通じて追求できるような趣味を持つと、自分の成長に何か付け加えてくれます。

趣味を深めていくと「本物」と「偽物」の違いがわかってきます。本物の質量感の感覚がつかめると仕事力にも影響してきます。自分の仕事を本物に近くする為に、仕事の目標が高くなります。また、自分の仕事の評価する目が厳しくなります。だからこそ、腕を磨こうとするのです。

趣味を深めていき、ひとつでも多くの本物に触れましょう。

言葉に魂を吹き込むのは、君の生き方だ。

真剣に仕事に向き合う人は、言葉の重みや説得力が違います。自分の話に魂を込めるのは、自分の生き方以外にはないのです。

相手が理解しやすい話し方は「簡にして要」を意識しましょう。

何が話の本質のなのかを、紙に書いて整理しましょう。自分が話したいことを箇条書きで書き出すと「本質的な問題」「派生的な問題」が区別できます。話の本質のポイントが理解できていれば、相手が理解しやすい話し方ができるようになります。

その上で、必死の努力を続けてきた人の言葉はより説得力がました話し方になるでしょう。

書くと覚える、覚えると使う、使うと身に付く。

仕事の予定・失敗したこと・原因・注意されたこと・気づいたこと・人物情報・会社情報・感動した本・映画の一部・これは大事だなと思ったこと、なんでも「メモ」を取りましょう。特に「数字」は暗記する為にメモしましょう。

「ネットで調べればわかる」は「ネットで調べなければわからない」

すべて一冊のノートに時系列で書いていくことをお勧めします。人間の記憶は時系列で刻まれていくからです。朝の通勤時間に読みかえすことを習慣化しましょう。

「完璧な仕事」はありません。振り返り反省し、確認して、次の仕事に生かしていく。その繰り返しが自分を成長させてくれます。

事の計量を知る。それが、タイムマネジメントの本質だ。

仕事におけるタイムマネジメントの本質は、仕事を管理することです。仕事を効率的に管理するのは、ことの軽量を知ることが重要になります。「どの仕事が重要なのか」仕事の重要度を5段階で判定してみましょう。

私たちに与えられている時間は有限です。いい仕事には「最小投資」で「最大効果」を求めなければなりません。

重要度の低い雑務は、ポイントを抑えておけば、完成度は低くても構わないのです。「仕事のパレートの法則」というものがあります。「仕事量全体の重要な2割の仕事をやれば、求められている成果の8割を達成したことになる。」重要度の高い仕事に、できる限り労力を投入しましょう。

「思い込み」は、君は間違った場所へ連れていく。

小さな仕事に対しても「事実は何かを正しく知る」ことを意識しましょう。「事実」とされていることが本当に事実なのかを正しく見極める努力をしましょう。人は多かれ少なかれ、事実を巡って、同じような間違いを日々犯しているからです。

中途半端な事実・思い込みが間違った場所へ連れていきます。

すぐに走り出してはいけない。まず、考えなさい。

「効率的仕事術」は仕事を半分減らしてくれます。その為には、少し早めにデッドラインを設定してみるようにしてみましょう。あえて制約を設けることで、試行錯誤するようになります。その連続は仕事をコントロールする力を与えてくれます。

良い習慣は、才能を超える。

「一歩先の行動」は様々なリスクを回避してくれます。それと同時に多くのメリットを得ることができます。これを習慣化することで、能力が劣っているライバルにも勝つことができます。

仕事で大切なことは、すべて幼い時に学んでいる。

「人として守らなければならない基本的な事はきちんとやる事」これは「礼儀正しさ」です。礼儀正しさは最大の攻撃力です。礼儀正しさの本質は「相手を尊重する事」です。

「清潔」であることは、相手に対する最低限の敬意です。

プアなイノベーションより、優れたイミテーションを。

優れたイミテーションを積み重ねた先に、独自の「仕事のやり方」が生まれてくるのです。

仕事は初めからうまくいかなくて当たり前です。自分の無力さを骨身にしみて感じたほうが、成長にはプラスになります。仕事がうまくいかないのは「能力がない」のではなく「仕事のやり方」の問題です。

他人の優れたことを真似る

「仕事のやり方」は、他人の優れたことを真似れば簡単に学ぶことができます。

人の行動を2週間研究すれば、その人の優れていることがわかります。その人から学んだことをすぐに実行しましょう。「わかること」と「できること」は全く別のことです。ただ実行するだけではなく、自分流に応用してみましょう。自分なりの「仕事のやり方」(=勝利の方程式)を作り上げることで、能力を超えた仕事ができるようになります。

3年でものごとが見えてくる、30歳で立つ、35歳で勝負は決まり。

最初の3年間は、あれこれ考えずに愚直に遂行しましょう。何事に対しても素直に学ぶ姿勢で、1日1日大事に生きてください。そして、会社の仕組み・仕事のやり方・人間関係などもわかってきます。

30歳にもなれば相当大きな仕事ができるようになります。35歳にもなると人生観・仕事のやり方・コミュニケーションの仕方などの方向性が固まってきます。その人が到達する地点は、その方向性の延長線上にあるといっていいでしょう。それが「成長角度」です。

「高い志」や「ひたむきさ」は、その人の成長角度をより高いものにします。

君は人生の主人公だ。何ものにもその座を譲ってはならない。

自分の人生観はなんですか。人生を生きていく上での指針が人生観です。しっかりした人生観を持つか持たないかで、人生に大きな差が生まれます。

「ワーク・ライフ・マネジメント」

自分が望む人生を送る為に、生活と仕事をどのようにコントロールするのか。いいマネージメントをする為にも、まずは自分の「人生で大切なこと」を明確にしましょう。

できるだけ早く自分の人生観を確立するには、自分が出会ってきた人がどんな「糧」「感動した思い出」を与えてくれたのかを思い出しましょう。

「人生設計」をできだけ具体的にイメージしましょう。各年齢で自分はどうなりたいのかを考えましょう。思い通りに行くことはありませんが、自分が大切にしたい事が見えてきます。本当に大切なものを真剣に考える事で、自分の仕事をコントロールすることができます。

「それでもなお」という言葉が、君を磨き上げてくれる。

人は何のために働くのか。

人は人間として成長するために働くのです。成長過程はそのまま「マズローの欲求5段階説」に当てはめることができます。

①生理的欲求→②安全的欲求→③所属と愛の欲求→④承認の欲求→⑤自己実現の欲求

いろんな人と仕事をして行く中で、何度も「負」の感情に襲われてしまうことがあります。「負」の感情を克服することはとても難しいことですが、努力して自分を磨くことはできます。

そんな時に思い出してほしい言葉は「それでもなお」です。これを繰り返して行くことで、自分を磨き成長することができます。

欲をもちなさい。欲が磨かれて志になる。

「欲」は人が生きて行く上で「原動力」になります。

若い頃はどうしても自分本位な欲になってしまいます。自分本位がゆえに必ず壁にぶつかってしまいます。壁にぶつかって、なぜできないのかを自問自答して行くことで、自分本位な欲が磨かれて「志」になります。

いい人生、いい仕事をするために大切なのは「志」です。志は多くの人が共有できる強い願望なのです。欲を持ち、思いっきり壁にぶち当たることで本物の志を持つことができます。

「目の前の仕事」に真剣になりなさい。きっと、見えてくるものがある。

どの仕事に就いたのかよりも「仕事にどう向き合うのか」が大事です。就職活動中にどんなに詳しく調べても、実際に働いてみると、思っていたものとは違うものです。

食べるために仕事する事を1段低くみる人もいますが、「生活するために働く」ことを軽視してはいけません。

新人がやる仕事は100%が雑務です。「もっと効率的にやる方法はないか」「もっと質の高い仕事をする方法はないか」と目の前の仕事を一生懸命やることで、より重要な仕事を任せられ、見えてくるものがきっとあるはずです。

強くなければ仕事はできない。優しくなければ幸せにはなれない。

優しい心を持つことは、幸せになる唯一の方法です。

口先の優しさは、かえって人を傷つける結果となります。それでもなお、優しい心は失ってはいけません。優しさが「強さ」の根底になります。

仕事とは、予測のゲームです。しかも結果が形になって残ります。強くなれば、仕事は面白くなります。強くなるには「優しさ」が必要なのです。

働く君に贈る「25の言葉」

幸せに働き、幸せに生きる人生のヒントが詰まっています。25の言葉が、これから社会に出ようとしている人や、仕事に悩んでいる事がある人の視界を開いてくれるのではないでしょうか。