【伝える力】オフサイドの説明できますか?

【伝える力】オフサイドの説明できますか?

先日こんなテストを受けました。

何も知らないおじいちゃんに言葉だけで『オフサイドを説明してください。』

多分、伝え方(コミュニケーション能力)を試すテストです。

私は小学生からサッカーをしてきたので『オフサイド』のルールについての理解はできています。しかし、いざそれを言葉で、しかも何も知らないおじいちゃんに説明するとなると、何をどう説明して良いのか困ってしまいました。

頭で理解している事を、相手に伝えるにはコミュニケーション能力が必要です。

コミュニケーション能力の中の【伝える力】

コミュニケーション能力とは『人とのやり取りにおいて、お互いの意思疎通をスムーズに行う為の能力』です。家庭・学校・職場・社会などあらゆる場面において、人間関係を円滑に構築する為の非常に重要な能力になります。

コミュニケーション能力は大きく3つに分ける事ができます。

『伝える力』

『聞く力』

『非コミュニケーション能力』

その中でも『伝える力』を細分化すると、次の3つに分けることができます。

・論理的に伝える力

・理解させる・説得する力

・相手を巻き込む力

特にITエンジニアはコミュニケーション能力が必要になります。

他の業界の場合は売るもの(形)が決まっています。それを伝える事で相手に対してイメージさせる事ができます。なので円滑にコミュニケーションをとることができます。

しかし、ITエンジニアはサービスなどの形がないものを伝えなければなりません。形がないものに対してイメージの共有をしていかないといけないITエンジニアは、どの業界の職種よりもコミュニケーション能力が必要になるのです。

頭で理解している事を伝える方法

では、伝えてる時にどのような事を心がけていけば良いのでしょうか。

重要なポイントは3つです。

①全体から詳細へ

②数字を使って具体的に

③知っている事は省く

①全体から詳細へ

1つ目に、全体の説明から入って詳細を説明していきます。

例えば、ニュース番組でもこの手法が使われています。

「本日の内容はこちらです」とまず放送する内容について、全体の流れを説明しています。まずはイメージの共有をする事で、ニュースの内容をより明確に視聴者に伝えることができます。

視聴者は全体感を認識することで、詳細の内容についても理解が進むのです。

②数字を使って具体的に

2つ目は、数字を使って具体的に説明します。

どのくらいか、どれだけかという要素を曖昧な表現ではなく、具体的な数字で説明することによって説得力が増します。

例えば、スカイツリーを説明するとします。

「スカイツリーは世界最大級の電波塔です。」

と、曖昧な表現で伝えるよりも

「スカイツリーは634mあり、世界1位の高さを誇る電波塔です。」

と具体的な数字で伝えた方が、説得力が出てきます。

③知っていることは省く

何かを伝える時に、相手がどれくらいのレベルで興味を示しているかというのは大切な要素になります。

相手がすでに知っている事を説明していると、相手の興味を引きつける事ができません。特にプレゼンテーションの時では、相手の表情や仕草などでは相手の理解度を伺いながら説明し、臨機応変に対応する事でコミュニケーションが円滑になります。

オフサイドの説明について

それでは、3つのポイントを踏まえて『オフサイド』について、何も知らないおじさんに言葉だけで説明していきましょう。

まずは全体感をイメージしてもらう為にサッカーについて、簡単に説明します。

「11人対11人でやるスポーツ」

「足でボールを蹴って相手のゴールに入れると1点」

「前半45分、後半45分の計90分間で、どちらのチームが多く得点するのか競う球技です」

この説明でイメージをしてもらう事と、相手の理解度について伺うことができます。ここを理解しているようであれば、省略しましょう。

続いて1段階下の詳細に移ります。『オフサイド』はサッカーのルールというところを説明します。

「サッカーには主に3つのルールがあります。」

「手を使ってはいけないという『ハンド』と、相手をタックルしてはいけないという『チャージ』と、最後に『オフサイド』です。これらのルールを破ると反則で、相手ボールになります。」

ここまで説明したら最後に『オフサイド』の具体的なルールを説明します。

「実際にどうなったら『オフサイド』になるのか。ポイントは2つです。『オフサイドライン』と『ボールを蹴った瞬間の位置』です。」

『オフサイド』のポイントは2つある事を伝えます。

「まず、『オフサイドライン』はゴールキーパーを除く10人のプレイヤーの1番後ろの選手をポイントに真横にまっすぐ引いた見えない線が『オフサイドライン』です。その『オフサイドライン』を越えて相手のゴールに近い位置でボールを受けると『オフサイド』になります。」

2つ目のポイントについて

「そして『オフサイド』の基準になるのが『ボールを蹴った瞬間の位置』です。味方がボールを蹴った(ボールに足が当たった)瞬間に、ボールを受ける味方が『オフサイドライン』を越えていると『オフサイド』です。」

「味方がボールを蹴った瞬間に、ボールを受ける味方が『オフサイドライン』よりも手前にいた場合は『オフサイド』なりません。」

「つまり、味方がボールを蹴った瞬間に走り始めることで、オフサイドラインを越えた、相手よりもゴールに近い位置でボールを受けることができるという駆け引きが生まれます。」

『オフサイド』の魅力とルールができた理由を伝える為に、もし『オフサイド』がないとどうなるのか説明します。

「オフサイドがないと、華麗なパスやドリブル、チームの連携プレイというサッカーの醍醐味がなくなってしまいます。」

「相手ゴールの前に味方を待ち伏せさせておいて、そこにボールを蹴って入れさせるという作戦も通じるようになるからです。」

このように伝えるとどうでしょうか。ちょっと読みにくいですが、伝わりやすい説明になったかと思います。

まとめ

先ほど紹介した3つのポイント。

①全体から詳細へ

②数字を使って具体的に

③知っている事は省く

このポイントを意識してより相手を理解、納得させれる伝え方を心がけてみてはいかがでしょうか。